図書館は古い本ばかり

昨日屋上で食べたビワの種をおうちに持って帰って、庭に埋めた園児がいました。子ども心がわかりますね。もちろん、芽は出てきます。うまくいけば、数年後には、庭にビワの実がなるかもしれません。我が家の庭にあるビワも、種をまいて勝手に大きくなりました。

 

そして、今日はファームの「長ネギ」を収穫しました。お土産にしたのですが、「みそ汁に入れるよ!」と食べる気満々の子どもたちです。子どもが嫌いな野菜の上位にランクインする長ネギですが、自分で収穫した野菜は別なのです。(笑)

 

さて、昨今の活字離れもあって、子どもたちの読書数は、大きく激減しているかと思いきや、どんでもありません。増加傾向にあるそうです。1993年は小学生(4~6年)の1か月間の平均読書冊数は6.4冊、中学生が1.7冊だったのに、2022年では、それぞれ13.2冊、4.7冊にまで急増しています。今年は、全ての学校に図書館の設置を義務づけた「学校図書館法」の公布から70年を迎えるそうです。

 

少し前までの、熊本市のある中学校では、2016年の熊本地震以降、図書予算が半減されたそうです。これによって、本の更新が進まず、蔵書1万1700冊のうち6600冊が、20年以上前の本だったそうです。様々な職業を紹介する「なるにはBOOKS」シリーズは、25年前の発行で、サッカー選手の紹介コーナーに並ぶ本は、約20年前の「ジーコ・ジャパン」のメンバーで止まっていました。文学作品も、宮沢賢治全集は茶色く変色し、誰も手に取りません。古い本ばかりだと図書館に来る気持ちまでもそがれてしまいますね。

 

しかし、国は蔵書数の目安を示し、22年~26年度予算では、総額約8500億円が、学校図書館に充てられるようになりました。本の購入だけでなく、新聞配置や学校司書配置も義務付けられました。

 

コロナ前に、保幼小の会議で、保育園近くの小学校の図書館司書と話をする機会がありました。その学校の図書館は、「どの本を子どもたちに読んでもらいたいか」が一目でわかるような、ディスプレイになっていたのです。私は思わず、司書の方に「どうして、本屋さんのような素敵な陳列なんですか?」と質問攻めです。彼女の本に対する愛情と子どもたちに読ませたい本が伝わってきました。

 

こんな取り組みが、日本の子どもたちの読書量を増やしているのかもしれません。デジタル社会へ進んでいく日本ですが、学校図書館という空間は、子どもたちにとって、本のぬくもりを感じる場所になっているのかもしれませんね。