千の風になって

今日は、保育園をお休みいただいて、母との別れの日です。今まで、仕事関係も含め、多くの葬儀に参列しましたが、今日は、身内だけの小さな葬儀をしました。挨拶もありません。棺に、母が身につけていたものや、写真、大好きなスイーツなど、お花と一緒に入れるのですが、悲しみよりも、「おつかれさま・・・ありがとう」の気持ちです。

 

お坊さんにお経を読んでもらうのですが、事前のご挨拶でお坊さんの話を聞くことができました。何と、元サラリーマンだったそうです。ひょんなことから、僧侶になることを決意し、修行は高野山で100日以上だったそうです。一般人が立ち入ることができない山奥で、俗世間とはまったく遮断された時間を過ごしたそうです。

 

高野山の修行は、とても厳しく、10人いた修行僧が、最後は5人しか残らなかったそうです。病気や怪我をしたら、そこでおしまいです。冬はマイナス20度近くまで気温が下がるそうです。母親の葬儀だというのに、不謹慎ですが、僧侶の世界を垣間見させていただきました。

 

そして、霊柩車の助手席に乗るのも初めてです。火葬場へ向かう30分で、運転手さんとは、業界の話で盛り上がります。いけませんね。高齢化社会とはいえ、競合が増えて、ビジネスとしては厳しい業界のようです。

 

いよいよ火葬の時となりました。ここで父が号泣です。初めて見る父の涙です。痴呆が進んでいるのですが、妻が旅立つことを認識したようです。私たち子どもや孫たちにも、「今日はありがとう・・・家内もきっと喜んでいる」とちゃんと挨拶もできました。久々に見る、しゃんとした父です。

 

母の骨を拾いながら、この骨壺にみんな納まってしまうんだ・・・と。母が亡くなった今、もっと親孝行をしておけば・・・と思ってしまいます。今は、一人寂しい思いをしている父を大事にしなければ・・・

 

私と同じ世代の仲間たちから、多くの励ましのメッセージをいただきました。すでに、親が他界している者もあれば、同じように介護をしている仲間もいます。命を考えることが増えてきますね。