ランドセル習慣の壁

昨日、自転車に乗れるようになった3歳男の子の影響で、今日は同じ3歳児の女子2名が自転車の練習を始めました。ストライダーはマスターしているので、補助付き自転車でペダルをこぐ練習をします。まだ、ゆっくりですが、前に進んでいます。

 

さて、今日は、ランドセルの話です。このブログでもランドセルの事は、よく話題にしています。4月12日のブログ「ランドセルの呪縛」でも、「ラン活」が早まり、平均購入金額が5万円を超えることに、マイナスの受け止め方が増えてきていることに触れました。

 

実は、昭和40年代にも一度、価格高騰への批判から「ランドセル廃止論」がわき起こり、ランドセルを認めない学校や自治体が全国にいくつか現れたそうです。ランドセル業界の陳情などによって廃止論は沈静化しました。

 

なぜ沈静化したか・・・理由は「保護者たちからある程度の支持を得られていたからこそ、廃止論がおさまったのでは・・・」とも言われています。あれだけのたくさんの荷物を持ち運ぶことを考えたら、やはりランドセルがいいと感じる保護者は当時から少なくなかったのです。リュックでは、中身がごちゃごちゃになってしまうし、6年間の使用に耐えられない・・・といったところです。

 

ランドセル廃止論の後、業界内で価格の自主規制が行われたそうです。価格の高騰が世間の反発を招いて廃止論につながると考えたのです。しかし、近年、海外製品の流入や、ランドセルのデザイン・機能性の多角化により、価格がまた高騰していますね。

 

文科省は、2018年に、置き勉を認めるよう事務連絡を出しましたが、実際に置き勉が進んだのは一部の学校だけのようです。最近では、これにタブレットが加わると、ランドセルの重量は6キロとなるのです。

 

ランドセルに代わるカバンとして「ランリック」「ナップランド」など、ナイロンやポリエステルといった素材を使ったカバンも発売されていますが、広く普及するには至りません。

 

小学校1年生というスタートの年に「人と違う」ことを過剰の恐れるのが、日本人なのかもしれませんね。小学生のランドセルは、良くも悪くも「ランドセル文化」として、定着していると言えます。

 

「ランドセル習慣」の壁を破ることができるか・・・日本における社会の成熟度を問われるような気がします。みなさんは、どう考えますか。