ピペッタのしあわせさがし

今日のさいたま市は、朝は晴れていたのですが、だんだん曇ってきました。雪の予報も出ていますので、これから降ってくるのかもしれません。雪に対する感情は、立ち位置によって大きく変わってきますね。保育園の子どもの立場で考えれば、「思いっきり屋上で雪遊びをさせたい」となりますが、保護者の立場を考えると、「積もらないでほしい」となります。プロレス流で言えば、ヒール(悪玉)にもベビーフェイス(善玉)にもなるという存在です。

 

さて、今日は、「幸せはどこにあるの?」を考える絵本を紹介します。たいがい、新年を迎えると、干支の話が多くなりますね。保育園にも干支の絵本があって、ネズミから始まる12の動物の順番がどう決まったかのストーリーになっています。頭のいいネズミは、歩みが遅いので、みんなよりも1日早く出発したウシの背中に乗るのです。ネコにはウソの情報を流して、レースが終わってからゴールさせるという知能犯でもあります。結果、ゴール寸前で、ウシの背中を飛びおりて1番となり、ウシが2番となるのです。

 

「ピペッタのしあわせさがし」という絵本でも十二支が登場します。顔の黒い六本指の少年が、12匹の動物たちに幸せはどこにあるのかを聞いて回る話です。

 

ウシのおばさんに聞いてみると、少年を大きな背中に乗せて「幸せは、ちょっと先にあるもんだよ。こうして心をリラックスさせると見えてくる。はるかかなたにあるもんなんかでねぇ。もしかしたら、自分の足元に落ちているさ」「ええっ、足元?」と少年が言うと、「ああ、身近なところに幸せがあるってことじゃ。うれしい時はもちろん、どんな辛いときだって必ず幸せがある。だからたくましく生きることができる。見つからん時は、見方をちょっとかえればいいんだよ」と言うのです。

 

一番印象深いのは、うさぎの発言です。「幸せはほどほどがいい。求めすぎるとみえなくなってしまう。欲がふくらみすぎると本当に欲しいものがわからなくなってしまう」

 

どうですか・・・深い言葉だと思いませんか。もちろん、ここで「しあわせ論とは?」を語るつもりもありませんし、それぞれが感じる幸せは、何通りもあるのでしょうが、ウシとうさぎの話は、腑に落ちますね。