「燃える闘魂」が残したもの

日本プロレス界のスーパースターで、もはや「顔」であったアントニオ猪木さんが10月1日に亡くなってから、プロレス界だけでなく、様々な方面の識者からもコメントが多く寄せられています。

 

ある著名人のメッセージです。「思春期、つらいことがあったときには『イノキボンバイエ』と口ずさみながら道を歩いた。私が応援する阪神タイガースはなかなか夢を実現してくれないが、猪木さんはここぞという時には必ず勝つ。大人たちからプロレスは作り物と聞かされていたが、猪木さんが新日本の大事な旗揚げ戦で「プロレスの神様」と呼ばれているカール・ゴッチに負け、「リアルなレスリング」と思えた。

 

猪木さんは、身体能力はもちろん、リングの中で見得を切り、表情と体で演技をする。2階席にも痛みが伝わる表現力があった。そして、多くの人の心をつかんだ。今でこそアスリートが「次の大会では金メダルを取ります」「勝つのは自分です」と言い切る選手が増えてきたが、日本の一般社会的な論理からは完全に浮いている。例えば、試験前に「バッチリ準備できている」という学生はまずいない。秀才でも謙虚になり、能ある鷹は爪を隠すのが、日本人の社交マナーだ。

 

しかし、猪木さんは、こういう日本の文化風土に堂々と背を向けるのだ。なんせ、世界では無名だった若き頃に、「いっちょ、アリとやってやろう!」と言って、実現させてしまったのだ。引退の時に詠んだ詩「道」で、「迷わず行けよ 行けばわかるさ」なんて言って、人をあおるだけあおって、無責任のようだが、猪木さん自身がこのような道を歩んでいったのではないでしょうか。

 

出る杭にならないでおこうという人が多い中、猪木さんは出る杭になりまくった人。彼の行動は、伝統的な日本の振る舞いとは違う何かを示してくれたのです」

 

どうですか・・・私も同じように感じることが多いです。思えば、12年前に保育園を立ち上げようと決めた時には「迷わず行けよ 行けばわかるさ」の言葉に背中を押してもたったのは言うまでもありません。(笑)