短歌のガチャポン⑨

今日は成人の日ですね。18歳で成人なので、多くの自治体が「二十歳の集い」という形式ですね。振り袖姿の20歳の女性を多く見かけました。「きれいだね~」とほぼすべての女性に、条件反射で感じてしまうのは、昨日のふきのとうと同じで、ジャパニーズアイデンティティなのかもしれませんね。

 

さて、年末から続けてきました、「短歌のガチャポン」も、いよいよ今日でおしまいです。今日の歌は・・・

「尋ね人として私を探すときあなたの選ぶ写真が見たい」

 作:うゆに

 

自分が自分の写真を見て、「この写真が1番よく撮れている」と思う写真と、恋人が、1番いいと思う写真が一致するのか?この願望はよくわかりますね。

 

「あなた」の目に映っていた「私」の姿を知りたい、「あなた」が探し求める「私」の姿が見たい、ということなんでしょうが、この願望を「尋ね人」の「写真」という形で表現するのが凄いですね。とても、私には、こんな発想は浮かびません。(笑)

 

この歌のように、何を選ぶかを確かめるために、疾走するわけにはいかないので、答えが出ないままがいいのかもしれません。

 

別の作者でこんな歌があります。

「紙袋かぶったキミのプロフ写メ待ち受けにしてお盆を過ごす」

 

どうですか、紙袋をかぶっているんじゃ、誰かわからないでしょうに。でも、「私」にはちゃんとわかっているのです。むしろ「私だけ」しか知らないのが、いいのかもしれませんね。

 

そう考えると、自分が選ぶベストな一枚と、「あなた」が選ぶ一枚はきっと違う写真になるのでしょう。でも、恋人や奥様・旦那様に「私の写真の中でどれが一番?」なんて、聞くのはヤボな話ですよ・・・あしからず。