「自己の成長」と「目標達成」という評価機軸

今日の体操教室は盛り上がりました。新しい飛び箱が導入されたので、その4段目からジャンプして、着地後に体操選手のように、両手を頭上にあげてポーズです。手をついたり尻もちをついたら失格です。飛び箱4段は、園児にとってはかなりの高さです。大人なら2メートルくらいの高さから飛び降りる感覚です。

 

体操の先生は「怖かったら先生と手をつないで飛んでもいいよ」というものの、勇気を出してチャレンジする園児が多かったです。10人の園児が、着地まで両足で成功させました。子どもたちは、恐怖と勇気と達成感と様々な感情が引き出されたのです。

 

さて、あるラジオ番組で、「あなたの仕事の悩みは何ですか?」と視聴者に問うたところ、500以上の相談があったとのことです。職場の人間関係や休職期間を経ての復帰への不安など、誰もが悩んだ経験のあることが多かったようですが、1つの傾向が見えてきたそうです。

 

「目標が見つからない」「成長ができない」という内容が、一番多かったようです。

 

今の仕事に明確な目標を見いだせないので、「仕事にやりがいを感じない」という悩みも目立ったそうです。どちらかというと、やりがいを感じる仕事をしなければいけないという強迫観念に駆られている印象が強いようです。

 

皆さんは、1年365日・・・常に今の仕事にやりがいを感じていますか。私のサラリーマン時代は、心からやりがいを感じる仕事は、たぶん10%くらいだったと思っています。「自分でやりがいに変えるんだ」と意気込んでも、無理なものは無理ですね。

 

管理職と思われる人からの相談です。「成長や目標達成に主体的になれない部下にどう指導したらよいか」という内容です。この質問を冷静に考えると、今の風潮として、会社の評価機軸が「自己の成長」と「目標達成」にフォーカスされすぎているのではないかと思ったりします。

 

私のサラリーマン時代は、期初に「業務目標シート」を作成し、上司とすり合わせをします。そして、1年後に、その目標が達成されたか?自己の成長が伴っていたか?で、簡単に言うと給料が決まりました。目標には、数字があるので達成したかしないかが明確に分かります。

 

これが、昭和30年から40年代の高度成長時代だったら、目標設定を自分で行うことなど許されず、会社のノルマが達成できたかどうかが、評価されるポイントでした。私の時代は、過去に比べるとましになったのです。

 

でも、今はどうでしょうか。現在の仕事の悩みは、「自分の成長だとか目標だとか言ってられない時の方が多いんだよ。いつも、目をキラキラさせて働けるわけないだろ・・・」といったところでしょうか。

 

今もすでにそうですが、これからの企業に求められるのは、利益確保だけでなく、社会的な貢献も重要です。そろそろ、「自己の成長」「目標達成」以外の新しい視点軸が必要になるのかもしれません。働く社員が、やりがいを感じる新たな評価機軸は、何があるでしょうか。私も考えてみることにします。