女子硬式野球に脚光

今日は、年少女の子が、ついに自転車に乗れました。年長から年少までの寺子屋園児25名で、ただ一人自転車に乗れなかった女の子です。「私だけまだ乗れない!」というプレッシャーに負けないで、ここ1か月間練習を続けてきました。自転車に乗ると、恐怖心から体がうまく動きません。そんなことを繰り返しながら、ようやく、勇気の一歩を踏み出したのです。本当によく頑張りました。今年度も、3歳児以上の全員が自転車に乗れるようになりました。凄いことだと、園長は思っています。

 

さて、少子化で多くのスポーツの競技人口が減少する中、女子硬式野球が盛り上がりを見せています。現在開催中の全国高校女子選抜大会には、史上最多の45チームが出場しています。全日本女子野球連盟によると、連盟に加入する中学生以上の競技人口は、2016年は1776人(74チーム)だったのに、2021年には2533人(102チーム)と約4割増となったそうです。顕著なのは、高校で約7割増です。

 

女子は、これまで高校進学を機に野球をやめてしまうケースが多かったそうです。中学までは、学校の軟式野球部や地域の硬式チームで男子と一緒にプレーできますが、日本高校野球連盟の規定で、体格差による安全面への配慮から、男子の高校野球部では公式戦への出場は認められていません。そこで、女子だけの野球部による全国大会が小規模ながら行われるようになり、ようやく、2021年夏、男子の高校野球2回戦の後に、女子の全国選手権決勝が初めて甲子園で開催されたのです。選抜の決勝は東京ドームでした。

 

昨年夏の甲子園で優勝した、横浜隼人高校は、「勝ち進むたびに、夢だった甲子園が目標になった」と選手たちのモチベーションも上がります。

 

現在、女子球界にはプロがないため全員がアマチュアです。まだ、記憶に新しいところですが、2010年から女子のプロリーグがスタートしました。ところが、観客動員数が伸び悩み、コロナもあり、登録選手がゼロとなってしまったことで、今は無期限休止に追い込まれました。戦後間もないころにも、女子プロリーグがあったそうです。

 

全日本女子野球連盟は、この教訓を生かそうと、地域に根ざす方法を模索しています。プロ野球球団でも2020年に西武ライオンズ、2021年に阪神タイガース、読売ジャイアンツは昨年に、女子チームをスタートさせています。もちろん、プロ契約ではないので、仕事や学校の後に練習し、関東の「ヴィーナスリーグ」や関西の「ラッキーリーグ」などの地域リーグで試合をしています。

 

今回のWBC世界一を受けて、女子の硬式野球もますます追い風になっていくことでしょう。サッカー、バスケットボール、バレー、テニス、ゴルフなど多くのスポーツ競技で、男女それぞれで活躍の場があるにもかかわらず、野球はまだまだ男のスポーツという認識が高いですね。ジャンダーフリーの波に乗るとかではなく、普通にやりたい女性が、白球を追いかける時代になりつつあります。

 

保育園では、園長と野球をするのはやはり男子ばかりです。でも、これからは、女子にも声をかけていくことにします。