妥協しない缶詰

今日の寺子屋では、屋上の野草を集めた花束を作りました。生ビールサイズのプラカップに、屋上で咲いている花や草などを自分たちのセンスで集めていきます。「シロツメクサ」「黄しょうぶ」「ハルジオン」「チガヤ」「バラ」「カタバミ」に、緑が欲しい園児は、野草を織り交ぜます。マルベリーやアスパラガス、ジャガイモの花やねぎ坊主(子どもたちは、こびとのとうちんと言ってます)も1つのカップに、素敵に盛られました。保育園の玄関に24カップの花束が並ぶと、なかなか美しいものです。朝の連続テレビ小説「らんまん」のモデルになった、牧野富太郎さんが言う「雑草という名の草花はない。みな名前がある」という言葉通りです。

 

さて、「松坂牛の大和煮5,386円」「気仙沼産ふかひれ10,789円」「三重県産あわび15,976円」と聞くと、どんなにすごい料理かと思いますね。実は、これらは缶詰です。国分グループのk&k缶つまシリーズです。

 

ご飯に合う一品ではなく、「お酒に合うおつまみ」という考えで、価格の枠を超えて、ひたすらおいしさを追求したのが商品開発部部長の織田さんです。

 

スーパーでの陳列では、缶詰コーナーではなく、酒類の棚の横にすると、缶詰の前年比が一気に300%にまで成長したそうです。

 

開発では素材を厳選。シャコは小樽産、牡蠣は広島産と、これこそはと思う食材を見つけ、全国津々浦々、漁業者に直接仕入れの交渉をしたそうです。製法にも余念がありません。しかし、どんなに逸品の素材でも、缶詰にできないものがあります。断念する食材もあるそうです。食べた瞬間、「お酒が飲みたくなった」と言われると、織田さんは、成功したと感じるそうです。

 

1本100円の缶コーヒーを値引きして80円で売れば、売上は上がります。でも、1本100円の缶コーヒーに付加価値をつけて200円で売れるようになれば、売上だけでなく利益も上がります。付加価値を認めたお客様も満足する買い物になるのです。

 

やっぱり、商売はこうありたいですね。私もエブリデーロープライスで買いものをするよりも、付加価値を見極めて、納得した買い物の方が、満足度があがります。商品開発だって、「〇〇円に価格を抑えないといけないので、原料をキロ10円で仕入れて・・・」なんていう仕事なんて面白くないですね。付加価値を見つける商品開発が楽しいに決まっています。(そんな理想通りにいかないよ!という声が聞こえてきますが・・・)