盗んで心の穴を埋める

今日は、まだまだ暑い屋上で、たくさんのことをしました。まずは、アメリカザリガニのおうちに乱入している「ウシガエル」の確保です。子どもたちが、池に誘導しました。また、秋まつりに向けて、踊りの練習と、おみこし「わっしょい!」をやってみます。みこしは、大きな声が大切です。まだまだ、祭りモードにはなっていませんが、本番が楽しみですね。

 

朝顔の色水作りは、子どもたちの楽しみの一つです。赤・ピンク・紫・青・白の花びらを数種類混ぜて、きれいな色水を作っていました。白の花びらは、色が出ないことを学びます。そして、久々に自転車に乗る子どもたちです。新しい自転車が入荷したので、争奪戦です。ホースの水を浴びて、汗と共にびっしょりの子どもたちです。(笑)

 

さて、「クラプトマニア」という言葉をご存じですか。犯罪とわかっていても、盗まずにはいられない・・・盗癖・盗症とも呼ばれます。万引きGメンとして勤務するある男性は、クラプトマニアを珍しくないとしながら、彼らの抱えた問題にこんな見解を示します。「窃盗は許容できませんが、加害者たちの話に耳を傾けると、その人なりの背景が見えてきます」と言います。

 

顔色の悪い初老の女性の万引き犯のケースでは、体調が悪そうなので注目していると、弁当をいくつも盗み始めました。女性は末期がんだと言い、「食べられないのはわかっているけど、盗むと健康だった頃に戻れる気がする」と話したそうです。

 

クレプトマニアは罪の意識が希薄だと言われています。いわゆる、目的をもった強盗犯のような窃盗とは違って、日常生活においてストレスが限界に達し、頭が何も考えられない状態になった時に、盗んだ瞬間だけ光明を感じると言われています。罪悪感を感じ、自己肯定感も下がり、日々の生活でストレスを補充してしまうのです。つまり、犯罪のイメージと異なり、もともと真面目で融通の利かない人こそ注意したい病気と専門家は語ります。

 

資本主義による競争社会では、「みんな平等」という建前を守るために、個人の行動を自己責任とする傾向があります。しかし、実際には発達障害などの生きづらさを抱えるがゆえに衝動性を我慢できない人や、さまざまな特性を抱えながら生きている人が大勢います。彼らは、日常生活において悩みを相談できずに、自分が何にストレスを抱えているのかわからないままに依存症に陥るのです。

 

法治国家の日本では、法律に違反すれば罰が与えられます。しかし、さらに深く考えれば、「万引きにしても薬物にしても、『犯罪だから』と厳罰を与えるのではなく、もっと具体的に生活をアシストしてあげる制度を整えることが必要だ」と、言われるようになってきました。罰するだけでなく、依存症からどう立ち直るようにするかが大事なのです。

 

どうですか・・・あなたなら、どう考えますか。