花火に世界遺産

昨日は保育園を終わると、さいたま市政令指定都市20周年花火大会に出かけました。自宅からすぐ近くの荒川土手で見学です。

 

実はこの日、保育園の園児に、間違った情報を流してしまいました。「今回の花火には、4尺玉が打ち上げられるんだぞ!」と言って、身長120センチ弱の園児を「お姫様抱っこ」して、(男の子ですが・・・)「このくらい長く大きな大砲みたいな花火が打ちあがるんだぞ!」と、派手に語ってしまいました。それを聞いた小3女子は、「この前、おばあちゃんのところで、4尺玉見たよ!」と言います。先日の埼玉県鴻巣市の花火大会を見たようです。全国では、鴻巣と秋田県の大曲の花火大会の2か所で、4尺玉が打ち上げられています。

 

そして、いよいよさいたま市でも・・・と私が勝手に勘違いしていました。さいたま市花火大会では、「尺玉」花火が打ち上げられました。1尺の10号花火です。夜8時までの花火でしたので、最後の花火を「あれは4尺だったかな?でも、ちょっと小さいような気がするなぁ~」と不完全燃焼していた私です。しかし、今回の花火大会のもう一つの目玉は、「ドローンショー」です。500機のドローンが、秋の澄んだ夜空で様々なパフォーマンスを繰り広げます。その後ろに花火が打ち上る光景は、これからの花火大会の新たなスタイルになっていくのでしょう。

 

昨夜は、花火だけではありません。花火が終わると、荒川を渡って、隣の川越へ移動します。そうです。世界文化遺産の「川越まつり」を観たのです。コロナ禍は中止が続き、昨年は、掛け声禁止の制限付きの開催となっていた「川越まつり」に、いよいよ、かつての賑わいが戻ったのです。

 

川越まつりの最大の見どころの一つが、「曳っかわせ(ひっかわせ)」です。山車(だし)が、他の山車とすれ違う時、山車の正面を向けて、町どうしの挨拶として「曳っかわせ」を行うのです。

 

私は、札ノ辻(ふだのつじ)の交差点で、4基の山車が、曳っかわせをするシーンに見入っていました。何度も川越まつりを観ていますが、4基が一堂に会するのは初めてです。そこでは、太鼓や笛のお囃子が響き、おかめ・ひょっとこのお面をかぶった踊り手が、巧みに手足を動かし踊ります。そして、交差点の中央に、各町の提灯を持った若者たちが集まり、「やっ~!」と大きな掛け声で盛り上げるのです。私が見た4基の中に、「牛若丸」と「弁慶」の山車があり、まさに、迫力満点の演出を味わうことができました。

 

歩いていると、各町の起点があって、そこには、テーブルに酒と料理が用意されていて、これから宴会が始まるという感じでした。こうして、祭りを通じて、人と人がつながっているシーンを垣間見たのです。川越は、小江戸といわれる城下町で観光地です。観光産業にかかわる人だけでなく、一般の住民や「さつまいも」で有名な農家の方もたくさんいます。そんな多様な職業の人たちが、祭りで結ばれるのです。

 

「曳っかわせ」の興奮と感動がなかなか冷めない、昨日の素敵な夜でした。