観光資源を地域と発掘

「勇気100%」は、教室中に響き渡るくらいの大きな声で子どもたちは歌っています。おなじみのアニメのテーマソングでもあり、おうちでも、ママがスマホで演奏して練習をしているからです。子どもたちは、クリスマス発表会に向けて、おうちでの自主練習が始まっているようです。そして、今日の寺子屋は、久々に畑仕事です。「エンドウ豆」の種をまきました。エンドウ豆の種は、まさに、ジャックと豆の木をイメージする大きな種です。子どもたちは、空高く大きくなるように願います。冬を越して、4月から5月に収穫となります。

 

さて、今日は、国立大学で唯一和歌山大学にある「観光学部」の話です。観光学部は経営や都市工学などの側面から観光をとらえ、3年生からは観光経営、地域再生、観光文化の3コースで専門的に学ぶのが特徴です。

 

ある活動例です。和歌山県湯浅町では、ふるさと納税の返礼品の人気がミカンに偏っており、新たな目玉商品を作る企画に、大学教授が指導する学生が参加します。現地訪問を重ね、町のマーケティング経験者から助言を受け、全国の人気返礼品の傾向などを調べるなどして、ハンバーグに決めます。ここから、地場産品を使うための試行錯誤が始まります。「甘さとしょっぱさのバランスが良い」と、酒の肴として人気の金山寺みそを採用したのです。ハンバーグにみそです。

 

よくある、地域おこしでは、名産品でジャムを作りました・・・みたいな、商品コンセプトもまったくない、思い付き商品が多いですね。和歌山大学の観光学部では、まさに企業が行うようなマーケティングを当たり前に行っているのです。

 

学生メンバーの一人は、「ひらめきだけでなく、家族連れにターゲットを絞るなど戦略が必要だと学んだ。通ううちに地元の人のように扱ってもらえるようになり、うれしい」と話します。

 

一般的に、大学では、授業で理論を学ぶことができます。これに、和歌山大学のように、社会に出ても通用するような実践につなげていけば、学生が理論と実践を往復し、主体的に学べる場になっていくのだと思います。学生時代なら、実践の中でたくさんの失敗もできますね。そして、失敗から多くを学ぶのです。