少年補導員

11月15日に行った「ごみスクール」の流れで、今日の寺子屋では「ゴミ出し何曜日?」を行いました。園長がサンタクロースのように大きな袋を背負っていると、「それ、サンタクロースからのプレゼントじゃないの?」と子どもたちがわくわくしてきます。そこで、袋の中身を取り出すと、空き缶・ペットボトル・ビン・古新聞・スプレー缶・ぼろきれなどが出てきます。「なんだこれ!?ごみじゃないか!」と5歳男の子が言います。ビニールに入った、保育園の燃えるゴミも並べて、これらのゴミは、いったい何曜日に捨てるの?を学び合いました。

 

「燃えるごみは、火曜日と金曜日と2回もあるんだね」「ママと一緒にごみ捨てを頑張るよ~!」など、いろいろな声が上がりました。子どもたちが、ごみスクールで学んだことやごみ収集日を意識することで、ゴミの問題を考えるきっかけになればうれしいですね。

 

さて、今日の話は「少年補導員」です。補導員という名前がついているように、街を回り、飲酒や喫煙をしている子どもたちに注意や助言をする人です。ショッピングセンターのゲームセンターでも時々見かけることがありますね。

 

先日のブログで、「PTAはいる?いらない?」の話をしましたが、この補導員になる人が年々少なくなっているそうです。もともと、少年補導員は警察署長から担当する学校の指定を受け、学校と地域のために、少年非行及び被害防止のために活動しています。地域によってまちまちですが、PTAから選出されるところもあり、時給1500円など報酬が発生する場合もあるそうです。

 

非行少年・少女の補導活動だけでなく、酒・たばこ販売店への年齢確認の徹底指導、学校行事の参加や清掃活動、子どもたちの登下校時の見守りなど、その活動は多岐にわたります。

 

補導員の活動は、1950~60年代に青少年の非行を防ぐ目的で始まった活動ですが、今の10代の少年少女は「補導する」という言葉もピンと来ないかもしれませんね。直近20年では、刑法犯少年の検挙数は減り続け、かつて見られた盛り場で飲酒、喫煙する若者、コンビニの前でたむろする若者も見られなくなってきました。むしろ、ネットやゲーム依存、ヤングケアラーなどの若者への支援の方が大切です。

 

そんな背景から「もう街頭パトロールは必要ないんじゃないの」という声が上がっているそうです。せっかく報酬を出しているにもかかわらず、みんなやりたがらないし、もっとニーズの高い課題に対応した方がよいと考えられるようになってきました。

 

実際に、「ネットポリス鹿児島」では、ネットパトロールに取り組んでいます。理事長の戸高さんは、約20年前に補導員として街頭パトロールを経験しています。しかし、当時すでに若者たちはガラケーでネットに入り浸りだったので、ネットパトロールに意義を感じたのです。

 

PTA活動は、保護者と学校と地域が協力して子どもたちのために活動をするのが目的です。少年指導員も、子どもたちを見守りながら安全と育成につなげる活動です。総論としては、なくしてはいけない活動です。しかし、各論(具体的な活動方法)は、その時代や地域、学校によって違うし、変わるものだと考えればいいのです。

 

子どもにかかわる活動で、まだまだ見直さなければならない活動はたくさんあるのかもしれません。