女性の35年年表⑧ 保育園落ちた日本死ね!!!

今日明日は、連休となりますので、年末から続けてきた「女性の35年年表」を続けます。2016年に「はてな匿名ダイアリー」に投稿された一文が、当時は社会現象となるくらい、話題となりました。この年の流行語大賞トップ10に入ったのが「保育園落ちた日本死ね!!!」という言葉です。この何とも汚い言葉づかいで、インパクト大となったのは否めませんが、意外と全文が知られていませんので、紹介します。

 

何だよ日本。

一億総活躍社会じゃねーのかよ。

昨日見事に保育園落ちたわ。

どうすんだよ私活躍出来ねーじゃねーか。

子供を産んで子育てして社会に出て働いて税金納めてやるって言ってるのに

日本は何が不満なんだ?

何が少子化だよクソ。

匿名(アカウント名:保育園落ちた人)、保育園落ちた日本死ね!!!

 

こんな内容です。この言葉が独り歩きをして、日本全国が待機児童にあふれかえっていると勘違いした人も多かったようですが、この当時も、現在も、日本の約9割の自治体には待機児童はありません。待機児童が解消されない自治体は、首都圏・近畿圏・地方都市といったエリアです。

 

対象となる自治体は、この言葉に影響されるように、「待機児童ゼロ」をやみくもに目指すようになります。市長や区長といった首長が、公約にするには、とても分かりやすい目標になるからです。「子どもの幸せを第一に!」とか「働く女性が活躍できるようにします」という公約は、抽象的であいまいなのに対して、「ゼロにします」は明確です。仮にゼロにできなくても、待機児童数を前年比30%まで下げました・・・と言えますね。

 

といった感じで、2016年以降現在に至るまで、保育園の建設ラッシュになった自治体も多く出てきました。しかし、現実的には少子化は止まらず、そろそろ保育園が余ってくる自治体も出てきています。10年先の保育園を見据えた行政の対応が必要だったのです。

 

「保育園落ちた日本死ね」と言ったママは、おそらく4月から職場復帰をして、子育てと仕事を両方頑張ろうと思っていた矢先に、「入れる保育園がありません」と2月に通達されたのでしょう。気持ちは痛いほどわかるし、汚い言葉にもなるでしょう。しかし、この言葉が予想外に独り歩きしてしまったことは、保育園を経営する園長としては、複雑な気持ちになるのです。