女性の35年年表⑨ ジェンダーギャップ指数

今日は成人の日ですね。成人年齢は18歳になりましたが、式典は、今まで通り20歳の集いですね。振り袖姿を見ましたか。しかし、能登半島では、式典ができる状況ではないですね。何とか、あらためて故郷に集まる機会ができることを願いたいです。

 

さて、今日は続けてきました「女性の35年年表」の最終回です。今では、男女ともに18歳が成人で、結婚できるのも18歳で、選挙権も18歳になってからです。でも、あらゆるところにジェンダーギャップがあるのが現実です。

 

ジャンダーギャップ指数とは、世界各国の男女平等の度合いを数値化したものですが、2023年の世界経済フォーラム(WEF)では、日本は対象146か国中125位と、過去最低の順位となったそうです。私のイメージとしては、昭和の時代ならともかく、日本はジャンダーギャップが大きいとずっと前から言われていたので、改善が進んでいるのでは。と思っていましたが、過去最低となったのは、女性の国会議員の数とか女性管理職が増えていないということなのでしょう。でも、それだけではありませんね。

 

ある父親の息子に対する言葉です。「男の子なんだから泣くな。ぐっと我慢しろ」これは、私も息子によく言っていました。泣きそうになる息子も、この言葉を聞くと「わかった」と素直に応じ、涙をこらえることが多かった記憶があります。しかし、これは、完全に親の価値観を子どもに押し付けていることに他なりません。

 

幼児期に偏った価値観を植え付けられると、どうしても影響を受けやすくなりますね。やはり、我が子には、いろいろな考えがあることを伝えるのが大切です。

 

昨年12月に行った、保育園のクリスマス発表会で、私はこんな話をしました。「卒園児の中1の女の子が、反抗期に入り、親とはまったく口をきかなくなりました。その理由の1つは、親と自分では価値観が違うことです。でも、よく考えれば、愛する我が子であっても、一人の人格者として認めなければなりません。実は、親と価値観が違う子どもの方が、社会に出て新たな活躍をする傾向が高いのです。ですから、『ママと同じ考えだよね』という押しつけは絶対にしないで、『ママはこう考えるけど、○○ちゃんは別の考えを持っていいんだよ』という会話をしてください」と、かつては我が息子に「男の子なんだから」と言っていた園長が、シャーシャーと述べました。今だからこそ、こう思う次第です。

 

現在、教育現場では、ジャンダー平等を授業に取り入れる動きは、男子校で広がっているようです。テレビドラマなどを題材に、女性の働き方や結婚観などを考えさせる授業を展開することが多いようです。女性の生理を取り上げることもあります。「パートナーができた時に、いたわれるようになりたい」と思う若い男性が増えているようです。

 

「夫が外で働き、妻が家庭を守る」とか「男性に養ってもらう」「デート代は男性が払うもの」という無意識の偏見に気付く若者が多くなれば、今の日本も変わっていくのでしょう。

 

昭和世代バリバリのおやじ園長は、「社会に出て、活躍するには、どうしても競争に勝たなければならないことが多い。だから、負けないように頑張ることが必要だ」と考えてしまうことが多いです。でも、理想かもしれませんが、一番いいのは「競争しなくてもいい社会を作れる人間」になるのが、最も求められることです。

 

「自分で考えて自分で答えを出せる」人を育成する、保育園ホワイトきゃんばすですが、「どうしたら勝てる」ではなく「どうしたら競争しないでいけるか」を考える子どもたちが育つようにしないといけませんね。