電動キックスケーターは必要?

今日の昼時間は、川越美術館に行ってきました。市内の小中学生の作品展が開催されていたのですが、なんだか、見入ってしまいますね。ちぎり絵で、川越のシンボル「時の鐘」を描いた作品は、本当に素晴らしかったです。

 

さて、保育園の屋上には、電動ではありませんが、キックスケーターがあります。自転車に乗り飽きた園児が、スイスイ走らせたくなるようです。最近では、電動キックスケーターをよく街中でみるようになりました。日本では、昨年7月の改正道路交通法施行で、今までは、「原付バイク」に分類されていたのが、運転免許なしでの走行が可能になり、ますます身近な移動手段になっています。現在国内での保有台数は1万5400台で、2035年には43万台が見込まれているそうです。

 

実は、電動キックスケーターは、ヨーロッパで先駆けて普及しました。ドイツの首都ベルリンでは、欧州で電動キックスケーターの利用が最も多い都市です。2019年にシェアリングサービスが導入されると、瞬く間に普及しました。利用料金は、10分の利用で3.5ユーロ(約560円)で、同じ10分ならタクシー料金の1/4程度だそうです。また、地球温暖化対策にも優れていて、電気が動力なので、温室効果ガスの排出量は自動車の約40分の1とする試算もあるようです。利用者の多くは、20~25歳の若者ですが、今後利用年齢層は、どんどん高くなることが予想されています。

 

しかし、同じヨーロッパでも、フランスの首都パリでは、昨年9月にシェアリングサービスが廃止されました。4月の住民投票で、9割が禁止を支持したのです。理由は、交通マナーの悪さが引き起こす事故です。死亡事故が多発し、社会問題に発展したのです。

 

反対派は、急速な拡大にマナーが追いついていなかったとして、規制強化の必要性を訴えます。反対を訴えるほとんどは中高年で、賛否をめぐる論争は「新しい技術に対する世代間の論争」になっているようです。私も、自動キックスケーターに乗っている人を見ると、「かっこいい!」とは、これっぽっちも思いませんね。「危ないなぁ~」と感じてしまいます。

 

あなたは、電動キックスケーターをどう思いますか。少ない環境負荷で、短い距離では新たな交通手段となることが、メリットですが、交通マナーを守らない若者が多く、事故につながるというデメリットもあります。現実的には、今後増えていくのでしょうから、安全な乗り物にしていかないといけませんね。

 

そう言えば、今日の川越美術館での作品展で中学1年生が、「50年後の川越のまち」を描いていて、蔵の街並みの上空に、空飛ぶ車が描かれていました。電動キックスケーターどころではありません。空中で自動車が衝突したら・・・危険度はさらにアップですね。

 

夢を追いかけるには、安全が保障されないといけません。まさに、私たちの人生と同じで、アクセルを踏みながら、同時にブレーキを踏むことをやらないといけないようです。