さよならチェルシー

新年度の6月に予定している、1回目の社会科見学が決まりました。ロッテ「お菓子の学校」です。武蔵浦和にあるロッテの工場見学です。「お菓子の学校」は、とても人気があって、学校などの団体は、3月1日14:00から、令和6年度分の年間予定の受付となっていました。ネットではなく電話受付です。私も電話をかけまくったのですが、「ただいま電話が大変込み合っています。時間を置いてかけなおしてください」が続きます。でも、ようやく予約が取れました。年長と年中園児を連れて、お菓子工場見学です。今から楽しみですね。

 

さて、お菓子といえば、明治製菓から、チェルシーの販売を3月末で出荷終了するという発表がありました。昭和世代にとっては、懐かしいお菓子がまた消えてしまうと、悲しい気持ちになりますね。

 

「チェルシー」は、英スコットランドの伝統的なキャンディをヒントに、1971年にバタースカッチ味とヨーグルト味で発売されました。黒地に花柄の包装も親しまれましたね。そして、何といっても、小林亜星さんが作曲したCMソング「♬ホラ、チェルシー もひとつチェルシー♪」「あなたにも チェルシーあげたい」のフレーズは、広く世の中に浸透し、私も自然と口ずさんでいました。

 

しかし、販売が低迷します。データでは、売上のピークは2002年度の約25億円。しかし、2022年度は約5億円まで落ち込んだそうです。明治製菓は、これでキャンディ事業から撤退となります。時代の流れで、キャンディに代わって、現在売上を伸ばしているのが「グミ」だそうです。あと数年で、市場規模でもグミがキャンディを追い抜く見込みだそうです。

 

昨年6月に、明治製菓の坂戸工場へ工場見学に行ってきました。ここでは、主にアポロチョコレートなどのチョコレート菓子を製造していますが、つい数年前までは、あの「カール」を製造していたのです。坂戸工場には、まだ「カールおじさん」のオブジェが記念撮影用に残されています。

 

カールは、東日本エリアで販売が休止となりました。「何であのカールが!?」と思った人が多いと思いますが、カールもまた同様に売上低迷商品だったのです。1968年に発売が開始されたカールの売上の最盛期は1990年代で、年間190億円も売っていました。ところが、2017年には約60億円と、1/3以下になってしまったのです。特に、東日本エリアは、人口が少ない九州エリアよりも売上額が少なく、工場を四国の1か所に絞ることで、生産性と物流コストを下げ、西日本のみの販売としたそうです。

 

カールの売上低迷の一番の原因は何だと思いますか。

 

カールはトウモロコシから出来ていますが、ジャガイモから作る「ポテトチップス」に大きくシェアを取られてしまったのです。スーパーの棚には、ポテトチップスの種類が、数えきれないほどありますね。

 

菓子業界にとって、発売以来「ずっと愛され売上も落ちていない」商品は、ごくわずかです。ましてや、洋菓子は「ブーム」となって話題に上がることも多いですが、すぐに飽きられてしまうリスクが伴います。

 

ともあれ、昭和の懐かしいお菓子がなくなるのは、寂しいですね。カールは、まだ西日本やネットで購入できますが、チェルシーは、本当に「さよなら」です。私は、今日買って帰ることにします。(笑)