お肉の話

保育園の子どもたちは、よく回転すしのチェーン店の名前を出します。「お寿司大好き」というよりも、サイドメニューや演出を楽しんでいるようです。日本人の魚離れは年々進んでいて、2011年には、魚の消費量が肉に抜かれてしまいました。私は、肉も魚も大好きですが、やはり肉を食べる機会が増えています。

 

今日は、全国食肉事業協同組合連合会が、子ども向けに出している「なるほど!ザ・お肉ブック」で、お肉の勉強です。あくまで、子ども向けです。

 

和牛の場合、約30キロで生まれてきます。すぐに立ち上がり、10か月で体重は約300キロにもなります。2年半かけて、しっかりとおいしい肉になるように育てられて、30か月後に約750キロになって食肉センターに出荷されます。750キロは、ざっと小学6年生18人分です。

 

家畜としては、世界で一番多いのが豚です。豚は、半年で約10匹、1年間で約20匹の子ぶたを生みます。生まれた時の体重は、わずか1.5キロですが、6か月後には約110キロになって、出荷されます。常に何かを食べているというイメージですね。

 

これよりも、もっと短いサイクルで、出荷されるのが、ニワトリです。ニワトリの卵は、約20日間温められて、ひよこになります。そのあと、わずか50日で大人になって、出荷されるのです。和牛や乳牛の「黄色のイヤリング」には、10桁の番号が書かれています。この番号は、牛肉になった時のラベルやプライスカードも書かれていて、牛が生まれたところや育ったところなどがわかるようになっています。安心・安全の取り組みですね。

 

お肉の部位も大事です。牛肉のステーキなら「サーロイン」でローストビーフなら「モモ肉」。豚肉のとんかつなら、ヒレもいいですが、ほど良い脂肪が、コクと甘さを感じる「ロース」が、私は好きですね。鶏肉は、モモ・ムネ・手羽さきなどそれぞれ特徴があります。肉の部位によって、どんな料理があうのか、我が子と楽しむのもいいですね。

 

最後に、「いただきます」と「ごちそうさま」の意味を子どもと一緒に考えてみましょう。「いただきます」には、頭の上に食べものを押し上げて「いただく」と、牛豚鳥などの命を「いただく」ことの両方の意味があります。どちらも、食べものに対して「ありがとう」の気持ちを伝える言葉です。

 

「ごちそうさま」の「ちそう」は、漢字で「馳走」と書きますが、「馳走」には「走りまわる」という意味があります。走りまわって食べ物を用意してくれた人たちに、無事にごはんを食べて命をつなげたことへの「ありがとう」の気持ちを伝える言葉なのです。

 

まだ、小さい子どもには通用する、大切な食育ですね。