どうせ行くなら楽しい地獄

今日は、マルベリー(桑の実)が少しだけ、赤黒く熟してきたので、子どもたちと食べてみました。まだ、酸味が強かったですね。明後日の保育参観で、パパに木に登ってもらって収穫してもらいます。マルベリーをむさぼり食べる子どもたちのワイルドな姿を見てもらいます。そして、1、2歳児の園児たちと「トマト」の苗を植えました。これで、ミニトマト12本・中玉トマト6本・大玉トマト6本、合計24本となり、夏野菜の代表であるトマトをこの夏もたくさん子どもたちと食べようと思っています。

 

話題は変わりますが、「はて?」というセリフが、今年の流行語ベスト10には必ず入るのではと、勝手に思う私です。このセリフは、女性に弁護士資格が認められていなかった時代に法曹の世界を志すヒロイン・寅子が活躍する朝ドラ「虎に翼」で、寅子が、?となった時に口にするセリフです。日本初の女性裁判所長になる「三淵嘉子」さんを描いたストーリーですが、毎朝、多くの人を元気にしていますね。

 

寅子が女学校卒業直前に、母役の石田ゆり子さんに、お見合いして結婚しなさいと諭されます。法科へ行きたいのは、お見合いから逃げるためだと母が言うと、「そうだよ、だって私、やっぱりお見合いはしたくない。婚姻制度について調べれば調べるほど、心躍るどころか心がしぼんでいく」と言います。母は、「あなたのような頭のいい女が幸せになるには、頭の悪いふりをするしかない。だから、あなたはできるだけあなたに見合った素敵な殿方と見合いすべし」と続けると、寅子は「愛してくれてありがとう。でも、私には、お母さんがいう幸せも、地獄にしか見えない」と、どうせ進むのなら自分で選択した「楽しい地獄」へ行くことを決心するのです。

 

朝ドラのヒロインは、一人でぐんぐんと時代を切り開いていく、スーパーヒロインのようなイメージが強いですね。もちろん、寅子もパワフルで、自分の意見をきちんと言える人物に描かれていますが、「スーパーヒロイン」ではなく、「シスターフッド」です。

 

「シスターフッド」という言葉は、聞き慣れない人が多いかもしれませんが、1960年代から誕生した言葉です。女性同士の連帯や親密な結びつきを示す概念です。寅子は、ドラマの中では、決して一人で戦っているのではありません。法科の仲間たちと前に進んでいますね。現代のシスターフッドは、SNSやメディアで、女性たちの絆を積み上げる活動につながっています。

 

朝ドラは、当時の時代背景が見えてきます。寅子の同窓生たちは、はつらつとしていますが、通りを歩く他の一般女性たちは、明るい顔をしていません。どちらかというと、しんどそうな顔をしています。寅子のように、法科という道を見つけた人は、まだ誰も踏み入れたことのない、いばらの道でも、恵まれているのかもしれません。苦難も楽しく乗り越える寅子の今後が楽しみですね。